ゴジラシリーズ未視聴者がシン・ゴジラを観てきた話。
今日は珍しく映画のことを*1。
タイトル通り、シン・ゴジラを観て思ったことをあれこれです。
私は勝ち組です。
以降、激しくネタバレを含みます。
そして長いし、いつも通りまとまりのない文章です。
まず、私はゴジラシリーズを観たことがなく、怪獣が出てくるものはイメージの中で一緒くたになり、地球防衛軍的な人たち(ヘルメットとジャンプスーツ着用)*2が出てきて、レーザー的なものとかで戦うもんだとばっかり思っていた。
でも実際は違った。
ゴジラは日本と戦っていた。
私はシン・ゴジラの情報を殆ど入れず、観に行った。
ゴジラなんて今まで観たことないし、私が観てお金の無駄にならないだろうか、と、そんなことをぼんやり考えていた。
行く数日前も、ごねて、いのっちに「私は良いから1人で観ておいでよ〜」と言っていた。
だって、怪獣が戦ってるのとか、はっきり言って全然興味ないし。
そこで、説得されるんだけど、ゴジラは元々社会派映画であったということを知った。
怪獣が、社会派?
ゴジラシリーズのことを少し説明してもらって、そのあたりでちょっと興味が湧き、観に行くことに決めた。
物語はまず、一隻の遭難ボートから始まる。
・・・と、書いていくと、あらすじ追いまくりになりそうなので、なるべく所感だけを書いていきます。(嘘)
海底の揺れにより、その一隻のボートが被災、更にトンネルが崩落。政府は揺れの正体は海底火山だと推測(というか憶測)。
でもそうだよね。巨大生物が居るわけないし。現実世界の話なので、現実的に考えれば、考えられない。そこはものすごく納得。
けど、巨大生物の可能性を示唆する矢口を頭ごなしに制する場面で、むむむ。巨大生物、だなんて突拍子もないことじゃなくても、何か新しい提案や発言をした時にも、きっと同じような反応だろうな、と。
こんな場面、政府でなくとも、実体験してる人は多いのでは。
んで何やかんやでゴジラ登場は、尻尾から。
海面から巨大な尻尾が現れる。それまで海底火山の影響だと推測(というか憶測)されていたのが見事に覆る。
とにかく長い尻尾。私のイメージでは、ずんぐりむっくりなイメージだったけど・・・このゴジラ、何か違う!と、思わせる。
有識者を集め、意見を求めるも、沈黙。この場面、個人的には好きでした。
その後、誰でも良いから誰か・・、と、実日子ちゃん登場。実日子ちゃんが出てるのも知らなかったので、嬉しくなる私。(私は学生の頃、実和子ちゃんが大好きだった。勿論今でも好き)
ゴジラは海から、本土へ向かって前進。
明らかになるゴジラの全貌。
ウーパールーパーをグロテスクにした様な容姿。
エラから大量の血を出しつつ、這うとも歩くともつかない進み方で、ずりずりと川を上ってくる。
これが、ゴジラ!?怖い、怖すぎる!!
目がいっちゃってるし!!
そして会議では、また憶測で色んなことが進んでいく。
特に重要な「ゴジラの上陸はあり得るのか」についても、「なし。自重で潰れます」と。
矢口巨大生物説のデジャブか。
繰り返される無能ぶり。
んで、「国民を安心させるため」の会見で、安心してください、と言っているところでゴジラ上陸。という。
上陸するのも、勿論わかってたけど私は、映画の不安なシーン(ハラハラドキドキしたりも)になると、辛い気持ちが大きくなりすぎることがあり、今回も「これは映画!!きっと最後は落ち着くから!」と、何とも無粋なことを思いながら観ていました。ちなみに、気楽に読めない本も、最後をチラッと確認してから読むことがある。
そして、第三形態に進化し、海に帰ったゴジラ。
と、ここまで書いて疲れて息切れしてきたし、満足なので、順に書くのはこの辺で終わろうと思います。
中途半端に書きたいことだけ書くまとまりのないブログでごめんなさい。
全編通して面白かったけど、私は前半部分に特に惹きつけられました。
いや、全部本当に面白かったけど。
役者さんも良かった。豪華だったし。
平泉成さんのラーメンシーンのぼやきとか、もう好きに・・・、っていう場面とか。
余貴美子さんの感じとか、松尾諭さんもすごく良かったし、誰かが個として特別目立ってるわけじゃないんだけど、塊として動いてる感じ。
日本そのものを現してるような感じ。
それと・・・甘利さんにめっちゃ似てる俳優さん(中村育二さん、で合ってるかな?)が政治家してて、気になって気になって仕方ありませんでした。(悪い意味じゃない)
自衛隊の場面では、10式戦車など出てきて、あ、ガルパンの教官の!!と、私はここ止まりですが。もっと詳しくなったら面白いだろうなぁ。
んで、帰ってきてからいのっちと話してて気付かされたこと。
ゴジラは被爆者のそのものの描写だよね、と。
確かに。そもそもゴジラは被爆して生まれた生き物だし、血を出しながら川の中を歩く(這う)様はそれを彷彿とさせる。
劇中にも、思いっきり原爆後の白黒写真と思われるものが挟まれてたし。
ゴジラを倒す時は、自衛隊の兵器は効かなくて、アメリカの兵器は効いたけど、ブチ切れ逆上させてしまい、逆に日本がぐちゃぐちゃにされたり。
最後は、今までゴジラシリーズで散々ぐちゃぐちゃにされたビルと電車達で逆襲して、とどめは兵器ではなく、血液凝固剤をはたらく車で流し込む・・・っていうのがとっても良かったです。
兵器ではないもので追い詰めるっていうのが痛快。
電車で突撃するところは、庵野監督、この場面作るのすっごい楽しく作ったんだろうなぁ、と思った。(監督不行届は家にあるので、私の中での、何となくの庵野監督像から)
いのっちは無人新幹線爆弾で、宇宙大戦争のアレンジなしの原曲ままが流れてきて、脳汁ブシャーポイントだったらしいです。(特撮好きな人の楽しみ方(というかエヴァ以外は全部原曲で、新録じゃなったと思うよ、とのこと))
3・11の後の「今」にゴジラが来て。
ゴジラは被爆者の怨念と核廃棄物から出来ていて。
途中、政府の多くの無能な人間が死ぬ展開。(でも、ここで悲しくなるようなことはない。これも現実的だと言える)
殺すんかーい!と、逆に少し笑ったけど、想いを感じた。
この人たちを消すというのは、この映画の中で重要なミッションだったというか。
最後に凍結されたゴジラに人型が出てきたけど、私はあれは、博士なのでは?と思いました。
博士、ゴジラに自ら食べられに行った説。
ボートでゴジラのとこまで行って、食べられた説。
だ、だめですか?ゴジラは人間食べませんか?
ちなみに、客席に女性は私1人だけだった。小さい映画館で、お昼時を狙って行ったこともあり、客は全員で20名いないくらい。
そんでもって、映画が終わり、次の上映を待ってた人達は、確認できる範囲では全員男性だった。
私もそうだけど、やっぱり、女性はそういう育ち方をしていないので、まず興味がない人が多いのかな?
もし、シン・ゴジラを観に行こうか迷ってるんだよね〜、っていう友達が居たら、間違いなく行った方が良いよ、と、言うであろう。
私はゴジラシリーズも観ていない(観たいと思ったこともない)し、世代だけど、エヴァも観ていないし、「ああぁ、これこれ!」っていう楽しみ方は勿論できなかったけど、それでも本当に観て良かったと思った。(庵野監督作品は、いのっち所蔵のラブ&ポップを観たくらいかな?そしてそれにはあまり、ハマらなかった)
シン・ゴジラ、観た後に、熱量が中々減らないというか。考え出すとどんどん好きになっていくというか。
色々と言いたいことがまだやっぱり沢山あるけど、これは、誰かと話したくなる映画だよなぁ、と思った。
強い心で映画館まで私を連れて行ってくれたいのっちに感謝だし、いつもだいたいいのっちは良いものをオススメしてくれるんだけど、信用が益々高まりました。
自分の子供には、絶対に観せたい(でもあまり小さい頃に観せるとトラウマになりそうな気もする。子供いない)し、自分の親にも観て欲しいなぁ、と思った。
私の中では、これは007のSKYFALLと同じ香りのする作品だった。
シリーズ物の最初に観たのが大当たりだった、っていう。(そしてそこから過去作全部観るという流れ)
SKYFALLも、シン・ゴジラも、それぞれ志を受け継ぎつつきちんと現代的に再構築して、美しくまとめあげられている、と感じました。
私はアホなので、みんなが会議で何言ってるかあまり理解出来なかったのだけど(政府の人たちすげー、ってただただ感心してた)、そんなことは取るに足らないことなのでは?
十分、流れはわかったし、恐ろしさを感じたし。
石原さとみさんに至っては、何かていうか、、、、確かに違和感がないとは言えないし、何なら、ゴジラよりもファンタジーで異質な存在に思えてしまったけど、こういうのは、アレだ。慣れだ。うん。(そうか?)
そういうわけで、2度目の鑑賞をしたくて堪らなくなっています。
私は映画館で同じ映画を2度観たことはないんだけど、シン・ゴジラは、観たい。